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調査部通信52号 11月号

今月もあたたかな好天の下での定例活動となりました。
前日は、新鶴見文化祭、観音崎博物館 海・淡フォーラムに参加し、ハードな週末となりましたが、みなさん元気!

海・淡フォーラムでは、魚類の専門家の方に、二ツ池のヨシノボリ、ちょっと気になる~、調査させて欲しい~と言われました。ヨシノボリは、交雑があちこちで起こってしまい、関東に元々いるとされるトウヨシノボリ(クロダハゼ;名前も紆余曲折あったよう)も、純潔の子は少なくなっているようです。
交雑が起こった大きな理由の一つは、放流です。止水池など、本来、そこにある河川や湧水からしか入って来られない生きものだけのはずなのですが、まあ、ニンゲン様の勝手な都合で実に様々なものが入れられてきたわけです。いわゆる外来種と言われるものももちろんその一つです。ブルーギルとかオオクチバスとか。わかりにくいのは、国内外来種で、良かれと思って、どこかから持ってきて放流するとか、飼いきれなくなって放流するとか。見た目ではわかりにくくても、遺伝子レベルで異なるということがわかってきており、メダカが分類されたのは、有名な話です。
「きれいな花が咲くから」とか「きれいな魚だから」とか「きれいな鳥だから」とか「殺すのは可哀そうだから」とか「餌をあげると寄ってきて可愛いから」とか、とかとか。
悪気がないことはよくわかります。しかし、生きものたちは、長い年月をかけて、そこの環境に適応するために、互いに複雑に関係しています。たった一人が、逃がした生きものが大繁殖して、そこにいた生きものの関係性が崩れ、多くの生きものがいなくなってしまうということがあちこちで起こっています。

 

生きものがいなくなっても、関係ない。

のかな??考えてみてもらえると嬉しいです。